「うぅっ……うぅっ……」
恋する辛さ……そして……
恋を応援してくれる友達の優しさを初めて知る。
「……でも、圭太に……悪くて……」
俯いて、膝の上に揃えた手でスカートをギュッと握る。
圭太は今、あたしの何倍も大変な思いをしてるはず。
あたしを好きになってくれたことで……。
「圭太のことで、乃愛が責任を感じることなんてないよ。
あの嵐士さんの妹の乃愛を好きになったんだから、最初からそのくらいの覚悟はあったはずだよ?」
小春は、圭太のことをよく分かってるね……。
あたしはいつも一緒に居たのに、圭太のこと、全然わかってなかった……。