さらに。 座席がテスト仕様になり、机と机の間に通路ができる。 厳密に言うとお隣さんじゃなくなっちゃって。 「ねえ……渉……」 それでも勇気を持って、話しかけたのは。 渉が広げている単語帳が、あたしが作ったものだったから。 「……それ……役に立った……?」 「……」 返答がない。 ……まさか、無視? 以前はあたしが無視することはあっても、渉に無視されるなんて想定外すぎて。 「無視?」なんて気軽に返すこともできない。