「まー、嵐士は確かに過保護すぎるとこあると思うぜ?男に近寄んなとかは、ハッキリいって自己満の域だな。
ただよ、嵐士にしてみりゃ、乃愛ちゃんが自分の目の届くとこにいないと不安なんだろ?」
「……」
「自分が総長やってるばっかりに、いつどこで乃愛ちゃんが攫われるとも分かんないって危惧してんだよ」
「……っ」
……そんなことが、ほんとにあるの?
誘拐なんて、オトナが子供を狙うぐらいにしか考えたことないし。
あまりに現実味のない言葉に、全くピンとこないけど。
「暴走族って、そんな世界なの」
暴走族の特攻隊長という人にそんな風に言われたら、そうなんだと理解するしかなくて。
「だから、圭太に頭下げて乃愛ちゃんの送迎させてんだよ」
……頭を下げて……?



