「欲しいのはそんな好きじゃねえよっ……!」 ――ダンッ…! あたしの背中が門の壁に当たる。 それと同時に、迫る圭太の体。 「……っ」 向かい合った体は密着して、もう少しで触れそうな顔に、思わず目線を下げた。 「……んなに、あいつがいいのかよ?」 掠れた声。 「乃愛みてりゃ分かるよ。今まで学校なんてつまんなそうにしてた乃愛が、楽しそうなのが」 え、ウソ。 あたし、そんなに分かりやすかった……? 「それが、久郷渉のせいだってのもな!」 圭太の敵意に満ちた瞳が光る。 「俺じゃダメか!?」