ふと、いま何時か気になって、壁の時計に目をやって。




――えっ!?


時計の針の位置が、ものすごくおかしいんだけど……。




……壊れてる?



……。


………!!!!





「ぎゃあああーーーーー!!!」



「うおおおっ!?」



あたしの叫び声に、渉も飛び上がる勢いで目覚めた。




「どうしようっ!」


だって。


「もう9時なんだけどっ!」


「やべっ、起こすつもりが、俺まで寝ちまった!」


「どうしようっ!」


「急げ!すぐ出るぞ!」


半泣きなあたしより先にベッドを飛び降り、バイクの鍵を手にする渉。