これじゃあ、いままでの俺と変わんねえだろ。
乃愛は、そういうんじゃねえし……
寝顔を見ながら、つい俺の顔も緩んで。
『一緒に居たい人といれればそれでいいの』
さっきの言葉を思い出し、顔が固まる。
乃愛が一緒に居たいと思うヤツって、誰なんだよ。
……新藤圭太か?
図書室で泣いてたのも、新藤圭太を想ってなのか……?
胸の奥底から湧きあがる嫉妬心。
こんな気持ち、知らねえよ……。
今まで、ちゃんと好きになったヤツなんていなかった。
頼んでもないのに、いつも俺の周りには女が寄ってきて。
誰かを見て胸がドキドキするとか、そういう感覚に麻痺してた。
そんな俺が……。
なんで乃愛ごときに振り回されてんだよ。
なんで、こんなに胸がかき乱されるんだよ……。