「嵐士さんの断りなしに乃愛連れ出して、何かあったらあたし殺されない?」


日南子は大げさに肩をすくめるけど、その言葉は決して大げさじゃない。



バレたら……。

日南子も含めて相当なお仕置きをくらうはず。



考えたら恐ろしいけど……。


まぁ……血を見ることはないよねっ。



「大丈夫大丈夫!」


第一、今日は暴走。


【煌蘭】が命同様大切なお兄ちゃん。


暴走の日は、あたしがどうしてるかなんて家に電話を掛けてくることはめったにないもん。



あたしが軽く流すと、日南子は「そっか」と安心したように頷いた。