「だけどさ、あの兄をどうやって説得したのよ」
日南子は、あたしが無理だと思っていたみたいで目を丸くした。
「説得?そんなの出来るわけないじゃん」
門限が6時の時点で、泊まりなんて無理。
前に一回だけ、小春の家に泊まったことがあるんだけど。
その夜にお兄ちゃんは何度も電話をかけてきて、
本当に小春の家に居るのかを、小春のママを電話口に出して確認する始末。
だから、友達になったばかりの子の家に泊まりに行くなんて絶対に許してもらえないに決まってる。
「え?嵐士さんに言ってないの?」
あたしが当然の様に言った言葉に、小春は不安そうに眉を寄せた。



