「ねえ、この子って……」
一人の子が言って、あとの二人が「ああっ」って納得する声が聞こえた。
スラスラと、文字を書き写していたあたしの手が鈍くなる。
……一之瀬嵐士の”妹”ってことだよね。
「噂には聞いてたけど、やっぱお高くとまってんだね」
「嵐士さんの妹だから何やっても許されるんだろうけど、愛想くらいあってもいいと思わない?」
「調子乗ってんでしょ」
ズキリ。
胸が痛んだ。
何をやっても許されるなんて、一度も思ったことないのに。
「新藤くんに自分を守らせといて、久郷くんにまでちょっかい出そうっていうの?」
「煌蘭の権限ってすごいわー」



