結局、バイク通学をやめたいなんて提案も出来ないまま迎えた次の日。
「オッス!」
今日も黄色い声を引き連れて現れた渉は、あたしの頭をはたきながら軽い声を出す。
「お、おはよ……」
ドキドキしながらあたしも返した。
やっぱ、昨日言ったこと、ウソじゃなかったんだ。
今度こそお兄ちゃんのことが分かったのは確かなのに、普通に話してくれてる……。
"乃愛は乃愛だろ"
昨日の言葉が蘇って、ふわっ……と、胸に温かいものが生まれた直後。
「ん?なんか昨日と違うぞ?」
そんなあたしを目ざとく見つけた日南子。
駆け寄ってきて、耳元で囁く。
「うんうん。今、嫌がってなかったよね」
小春も。



