約20分後、家の前に到着した。
「……ありがとう……」
送ってくれたお礼を言って、圭太にメットを手渡す。
「じゃ」
同じように一度バイクを降りた圭太が、また跨ろうとしたところへ。
「あのさ…あたし気になってることがあるんだけど……」
今日こそは、と思い切って切り出した。
「なに?」
「久郷くん……のことなんだけど」
圭太の顔が険しくなる。
けど、構わず続ける。
「お兄ちゃんに……言ってないの?」
どう考えてもおかしいから。
あれだけ渉が目立つ行動をしていて、お兄ちゃんがなにも言ってこないなんて。



