イタズラにしちゃ、タチが悪すぎるでしょ。
からかうのもいい加減にしてほしいっ。
「ハンバーグが無事だったうえに、乃愛もちょっと食えて一石二鳥だっただろ?」
そんな渉の唇は、いつものように、血色がよく艶っぽくって。
「ぜんっぜん!おかげで飲みこんじゃったし、味なんて分からなかったし」
恥ずかしさをおさえるには、声をあげるしかなくて。
「もう、今後一切、お礼しろとか言わないでね。
今、この瞬間からあたしとあなたには何の接点もないの。
あの夜のことを忘れてもらうには、もう十分すぎるくらいのお礼もできたはずだから」



