お願いだから、この体勢のまま会話つづけるのやめてよ……と思いつつも、あたしも口を開く。 だってこのハンバーグ、渉のために作って来たんだから。 「うん、食いたかった」 でしょ? もうこの至近距離で声を出すのもためらって、心の中でうなずく。 ていうかこの体勢、心臓に悪すぎ! 密着しすぎだよっ。 「でも、乃愛も食いたかったんだろ?」 「……」 「てことで、命拾いしたこのハンバーグ、せっかくだからふたりで食おうぜ」 すると、その体勢のまま渉はそれを半分口にくわえた。 ふ、ふたりで……?