ピンクの箸を手に取る渉をみて、似合わないなーなんてべつのことを考えて気を紛らわせていると。
「それ、食うんだろ?」
渉の目線は、あたしの手にぶら下げられたままのビニール袋。
「あ、うん…」
「だったら、食えよ。ほら」
自分の隣をバンバンと叩く渉。
え?あたしもここで食べろって言うの?
……出来れば、ご一緒したくないんだけど。
「今更教室戻れんの?」
「うっ……」
確かに。
ここまで来てしまった手前、今から教室に戻って食べるのも、なんかおかしいし。
もう、小春と日南子はふたりで食べてるだろうし。
ふたりで食べってって言ったのはあたしだし。
「……じゃあ……」
渉の隣……といっても、少し距離を置いて、座る。



