「あ?」 「嵐士が昔使ってたお弁当箱が、確かこの奥にあるはずなんだけど」 「それどうすんだ?」 「乃愛がね……」 「ママッ!大丈夫だから!!!!」 あたしは声を被せるように叫び、慌ててそこへ回り込み。 バンッ!! 背伸びをして、指をめいっぱい伸ばして、戸棚の扉を締めた。 うぅっ、ふくらはぎと指がつりそう……。 「お兄ちゃんも、もう大丈夫!」 「……なんだ?」 お兄ちゃんは首を傾げながらも、深く突っ込むこともなく、そのままリビングを出て行った。