「乃愛、行くぞ」 相手にする気が完全失せた様子の圭太は、あたしの手を引っ張る。 「えっ……う、うん……」 渉はまたベッドに背を付け、両手を頭のしたに組み、さっきの体勢をとる。 また寝るみたい。 「じゃ、じゃあ……」 一応連れてきてもらったわけだし、そう声を掛けてベッドを降りた。 保健室を出る寸前、圭太に気づかれないようにこっそり振り返ると。 渉はあたしに向かって手をひらひらとさせていた。 ……イジワルな、笑みで。