今までこの輪をガン見していたクラスメイト達は、気まずそうに視線を逸らす。 それでも渉の笑いは止まらない。 「うははははっ………」 「てめぇっ……!!!」 圭太の顔はまっかだ。 やばい、本気で怒ってる。 こうなったらもう、誰に止めることはできない。 ――と。 スッと圭太が拳を振り上げた。 わわっ……!! 渉が殴られると思い、ギュッと目を瞑る。 「……」 ……ん?