……圭太……。
べつに、あたしが嫌がらせをされたわけじゃないんだから、そこまでしなくてもいいのに……。
自分が側にいながら誰かに触れさせたら、お兄ちゃんに殺されるとでも思ってるのかな?
そう思うと、圭太も可哀想に思えてくる。
「てめえ、誰に口利いてんだ」
「は?」
「嵐士さんの妹に、なんつー口利いてんのかって言ってんだよ!」
あたしを押しのけるように、渉の正面に立つ。
「圭太っ、べつにいいって……」
「よくねえんだよっ、乃愛は黙ってろっ!」
「……」
あたしにまで殺気を放たれ、怖くてそれ以上声が掛けられない。



