意外な言葉に私は言葉を失った。
どうして?私の事を愛してないんでしょう?前の人を忘れられないんでしょう?
そんな気持ちのままこれからも続けていくというの・・・?
「君は勘違いをしている。確かにセルシアに私の気持ちを伝えたことがなかったし、君に対しての言葉も少なかった。でも、それには理由があるんだ」
「・・・理由?」
「私には前に妻がいた。それは仲が良かったし、忘れられなかったのも事実。でも、いつまでも縋り付いていた訳じゃない。時が過ぎていく程ゆっくりとその気持ちも薄れてゆく。そんな時にセルシアとの縁談が舞い込んだ。セルシアの事は夜会で見かける程度だったが、明るく振舞う姿が印象的でね、セルシアとならとこの縁談を了承したんだ」
ルイドは私の手を握りながら話を続ける。
「でも、結婚をしてから思った。前に1回結婚をしていた男と一緒になって、セルシアは良かったのだろうか、と。他に思う人がいたのではないか、と。セルシアは私に今まで愛の言葉を囁いてはくれなかったね?それが答えなんだろうと。だから私も言えなかった。それでもこのまま夫婦を続けていれば、いつかは言ってくれるだろう、とそれだけを望みに過ごしてきたんだ」
握る手が強くなり、震える。
「けれど、男が生まれたら別れろと君は言う。・・・絶望したよ。私はこんなに愛しているのに、君には全く伝わっていないし、むしろ終わらせたいと願っている事に。そして、こんな事ならもっと早くから自分の気持ちを伝えておくべきだったと後悔した」
愛している・・・?
私を・・・?
「もう遅いかもしれない。でも、お願いだ。私はセルシアを愛しているんだ、別れたくはない。ずっと傍にいてくれないか?今からでも私を愛してくれないか?お願いだ」

