「一生添い遂げようとか思わなきゃできるわよ。
 どうしても急いで結婚したい男を捕まえればいいじゃない」

「うう。
 先輩、他人事かと思って」

「いや、この問題に関しては、私もそう部外者ってわけじゃないから」
と麻美は言い出す。

「え?」

「ずっとあんたと和歩に訊いてみたいことがあったのよ。

 今度、和歩に会わせてよ」

「うちにくれば、いつでも居ますよ」
と言うと、わかった、と言う。

「ああ、それから、式場は無理ー。
 こっちはまだ、話まとまってないし。

 それに、うち、結婚式は近所の神社って決まってるの」

 んじゃ、と手を挙げて行ってしまう。

 ……和歩に話、なんだろうな。

 やっぱり、今の彼氏をやめて、和歩に乗り換えるとか?

 麻美先輩がおねえさん。

 悪くない気がする。

 綾子さんも嫌いじゃないけど。

 だけど、やっぱり、そのどちらが和歩が一緒に家に居るところも見たくないなあ、と思った。

 少し迷って、一真にかける。