カフェを後にして駅までの道のりを二人で歩く。


幸いにも今日は目ぼしい女の子はいなかったようだ。


やはりみぃくんが他の誰かといる姿を見るのは辛い。








そうーーー


実は私は密かにみぃくんに恋をしている。


なのにみぃくんはーーー


【トモダチ】という重い重い鎖で私を繋ぎ止める。


この鎖、スパーンと切ることが出来れば良いのにな……。


ふと、みぃくんを見るとまた空を見上げてた。


みぃくんはこうしてよく空を見上げる。


こんなビルとビルの合間に申し訳なさそうに存在するちっぽけな空を


みぃくんは立ち止まって見上げる。


みぃくんにはきっと見えているのかもしれない。


その狭い狭い空の向こうに広がる果てしなく続く宇宙が。


「ナル、俺さぁ、宇宙に行きてぇな。」


「宇宙?」


「うん。宇宙を旅してみてぇな。」


「ふうん。」


みぃくんはこういう事、しょっちゅう言うから近頃の私は聞いてもさほど驚かない。


「そん時はナルも一緒な。」


そう言って私に笑い掛けるみぃくんの金色した前髪が少し陰ってきた陽の光に照らされキラキラと透き通る。


みぃくんそのものが光っているように見える。


みぃくん……


胸が苦しいよ……


このやり場のない思い、どうしたら良いですか?