汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)

 声を出した僕の方を、みんなが一斉に見る。僕に突き刺さる視線のひとつひとつが、痛い。怖い。なんてことないただの視線のはずなのに、まるで、鋭い凶器のよう。

 でも、僕が怖気づいたのは一瞬で、(もうどうにでもなれ)と吹っ切れたら、思いのほか、ちゃんと言葉を出せた。


「自害するとか、殺すとか。何も、今すぐ決断を下さなくても、いいんじゃない……っ?」

「はい?」


 死んでしまったら、本当に何もかも終わる。
 その人にとって、もう、〝次〟はない。
 いつでも死ぬことが出来るのなら、死ぬこと自体は、何も今すぐじゃなくてもいいんじゃないか……。と、僕は思ったんだ。

 みんなからの視線や気配からは、決して肯定的なものじゃないことは伝わってくる。むしろ、(何を言っているんだ、馬鹿か?)っていう気持ちが大きいような気がする。

 だから、僕の思いを僕なりに一生懸命に話して伝えた。たとえば、狼谷くんのようにロープで行動を縛って、殺さずに生きたまま動きを制限させてしまう、とか。それなら由良城さんが死ぬことなく、誰も襲わなくなる。ここから生きて出られた時、何か救いがあるかもしれない、って。

 如月さんを食い殺してしまったことは悲しい事実だけど、だからって由良城さんが自害するのはおかしい。生きてここから出て、罪を償ってもらえたらいい……と、思ったんだ。


「……」


 意外にも、みんなは黙ったままで、最後まで僕の思いを聞いてくれた。あとはもう、成り行き次第かな。

 夜桜さんからの視線が、少し敵意のこもったものになったことはつらいけど……。もともと僕の片想いだし、夜桜さんとどうこう出来るなんて最初から思っていないから、むしろキッパリと拒絶してくれた方が良いのかも、なんて。