こんなにも必死で、いつもと違う様子の由良城さんを見るのは初めてかもしれない。……それほどまでに、僕はクラスメイトのことをよく見ていなかっただけかもしれないけれど。
でも、周りのみんなも不思議そうな、驚いた様子だから、こんな由良城さんを見たのは決して僕だけが初めてじゃない……んだろう。
野々宮くんもまさか自分までも払いのけられるとは思っていなかったようで、一瞬、唖然とした態度をした。
息もあがっていて苦しそうで、いつもより顔が赤い由良城さん……見るからに熱がありそうだし、触らせたくない理由は、移らせちゃ悪いから……?
心配してそう言ってくれているのかな?
「つらいだろ? 横になるか?」
払いのけられたのにも関わらず、野々宮くんがまだ由良城さんに声をかけるのは……幼馴染み故、なのかな……。
しかし、由良城さんはふるふると首を横に振り、立てた自分の膝に顔を埋める。
「大丈夫、だから……」
「いや、悪いけど大丈夫そうには見えない。こんな時、冷たい水とかあればいいんだがな……」
野々宮くんが部屋を見渡すけれど、当然、そんなものは都合よく置かれていない。
「風邪を引いたんなら、寒いんじゃない? よければ私の上着、貸すよ」
触らないでと拒絶されても尚、少しの良心からか、坂口さんが制服の上着を脱いで由良城さんに被せようとすると──。
「──お願いだから、放っておいて!!!」
耳をつんざくほどの大声が、部屋中をこだました。
キッパリとした、拒絶。
坂口さんはその大きな声の拒絶に驚いて、上着を差し出す手をとめた。
「お、おい……。由良城の言うとおり、もう放っておこうぜ……?」
馬鹿くんは口元を引き攣らせながら言う。みんなが体調を心配しているのに、それを頑なに払いのける由良城さんの行動に愛想を尽かしたのかもしれない。
でも、周りのみんなも不思議そうな、驚いた様子だから、こんな由良城さんを見たのは決して僕だけが初めてじゃない……んだろう。
野々宮くんもまさか自分までも払いのけられるとは思っていなかったようで、一瞬、唖然とした態度をした。
息もあがっていて苦しそうで、いつもより顔が赤い由良城さん……見るからに熱がありそうだし、触らせたくない理由は、移らせちゃ悪いから……?
心配してそう言ってくれているのかな?
「つらいだろ? 横になるか?」
払いのけられたのにも関わらず、野々宮くんがまだ由良城さんに声をかけるのは……幼馴染み故、なのかな……。
しかし、由良城さんはふるふると首を横に振り、立てた自分の膝に顔を埋める。
「大丈夫、だから……」
「いや、悪いけど大丈夫そうには見えない。こんな時、冷たい水とかあればいいんだがな……」
野々宮くんが部屋を見渡すけれど、当然、そんなものは都合よく置かれていない。
「風邪を引いたんなら、寒いんじゃない? よければ私の上着、貸すよ」
触らないでと拒絶されても尚、少しの良心からか、坂口さんが制服の上着を脱いで由良城さんに被せようとすると──。
「──お願いだから、放っておいて!!!」
耳をつんざくほどの大声が、部屋中をこだました。
キッパリとした、拒絶。
坂口さんはその大きな声の拒絶に驚いて、上着を差し出す手をとめた。
「お、おい……。由良城の言うとおり、もう放っておこうぜ……?」
馬鹿くんは口元を引き攣らせながら言う。みんなが体調を心配しているのに、それを頑なに払いのける由良城さんの行動に愛想を尽かしたのかもしれない。



