自分自身が危険な道をあえて歩んでいくメリットは、無いだろう。言うにしても、もう少し周りを見渡して様子を探らないと……。
「そうだね。ありがとう。気を付けるよ」
「うん」
そんな僕と黒月くんの様子を、黒月くんとは反対側に座る大上さんは不思議そうに見やり、首を傾げる。
「なんの話?」
「え、えぇーと……」
「男ふたりの秘密の話」
「なにそれ〜!」
言葉に詰まってどもる僕を遮るように、黒月くんは誤魔化すようにして言って微笑んだ。
僕がうまく切り抜けられないことを分かっていたようで、助けてくれたのだと知り、心の中でそっとお礼の言葉を呟く。
黒月くんに忠告してもらわなかったら、もしかしたらうっかりと口を滑らせて誰彼構わず言い触らす事態を招いていたかもしれないから……。
「おい!慧!大丈夫か?!」
不意にどこかから聞こえた男子の叫び声に、思わず肩が震えた。それは大上さんも同じだったようで、僕と同じタイミングでビクッと震えるのが気配で感じ取れた。
僕や他のみんな、その声の方向を見る。
〝慧〟さん…… っていうと、由良城さんのことだ。最近少し日焼けしている、ポニーテールの……。
彼女のことを下の名前で呼ぶのはクラスメイトの女子たち。と、男子では幼馴染みの野々宮くんだけ。つまり、今さっき切羽詰まった様子で由良城さんのことを呼んだのは、男子の野々宮くんということになる。
何があったのかと由良城さんと野々宮くんの姿を探し、視界で捉える。
「はぁ……はぁ……」
そこには、息苦しそうに呼吸をしながら、壁にもたれかかるようにしてしゃがみこんでいる由良城さんと、隣に駆け寄り心配する野々宮くんの姿があった。
僕とふたりの距離は少しあって、ちゃんとはその様子は伺えないけれど、ポニーテールのおかげで由良城さんの横顔は幾分かハッキリと見える。その頬には、うっすらと赤がさしている。
「そうだね。ありがとう。気を付けるよ」
「うん」
そんな僕と黒月くんの様子を、黒月くんとは反対側に座る大上さんは不思議そうに見やり、首を傾げる。
「なんの話?」
「え、えぇーと……」
「男ふたりの秘密の話」
「なにそれ〜!」
言葉に詰まってどもる僕を遮るように、黒月くんは誤魔化すようにして言って微笑んだ。
僕がうまく切り抜けられないことを分かっていたようで、助けてくれたのだと知り、心の中でそっとお礼の言葉を呟く。
黒月くんに忠告してもらわなかったら、もしかしたらうっかりと口を滑らせて誰彼構わず言い触らす事態を招いていたかもしれないから……。
「おい!慧!大丈夫か?!」
不意にどこかから聞こえた男子の叫び声に、思わず肩が震えた。それは大上さんも同じだったようで、僕と同じタイミングでビクッと震えるのが気配で感じ取れた。
僕や他のみんな、その声の方向を見る。
〝慧〟さん…… っていうと、由良城さんのことだ。最近少し日焼けしている、ポニーテールの……。
彼女のことを下の名前で呼ぶのはクラスメイトの女子たち。と、男子では幼馴染みの野々宮くんだけ。つまり、今さっき切羽詰まった様子で由良城さんのことを呼んだのは、男子の野々宮くんということになる。
何があったのかと由良城さんと野々宮くんの姿を探し、視界で捉える。
「はぁ……はぁ……」
そこには、息苦しそうに呼吸をしながら、壁にもたれかかるようにしてしゃがみこんでいる由良城さんと、隣に駆け寄り心配する野々宮くんの姿があった。
僕とふたりの距離は少しあって、ちゃんとはその様子は伺えないけれど、ポニーテールのおかげで由良城さんの横顔は幾分かハッキリと見える。その頬には、うっすらと赤がさしている。



