汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)

 ……あれ?

 教室で大上さんと話すことも普段は滅多にないのに、思いのほか普通に話せちゃってる……かも?状況が状況だからなのかな。ちゃんと向き合って落ち着いて話せているや。


「というか、ぶっちゃけた話をすると……──人間であろうと人狼であろうと、どっちでもいいって思うんだ」

「え……?」


 案の定、「何を言っているんだ」と言わんばかりのビックリした表情を向けてきたので、僕は自分がそう思う理由を説明する。


「人間は……同じ人間を嫌い、殺すことだってあるのだから、相手が人狼だからって怖がるのは、お門違いっていうか……おかしいんじゃないかって、そう思うんだ」


 こんなこと、普段誰かに自分の心情を話すことなんてないから、うまく伝えられるかは分からないけれど……。

 自然と語り出してしまった手前、今さら取り消すことも、後戻りもできない。大上さんになら、話してもいいかな、なんて思ってしまう。


「……」


 大上さんは相変わらずビックリした表情のままで、でも途中で否定することはせず、黙って僕の話の続きを聞こうと耳を傾けてくれていることが分かった。

 その気持ちが嬉しかったり、する。


「人間同士で争うことがあったり、未だにいがみ合って戦争が終わらない場所もあるけれど。それでも同じ地球上で生活している。……だから僕は、人間と人狼が分かり合うとまではいかなくても、共存が出来るんじゃないかって……」


 ──〝共存〟。

 ……は、言い過ぎかな。

 人狼にとって人間は食料そのもの。人間にとって人狼は脅威そのもの。人狼が人間を食料以外の見方をしたことがあるのか、どうか。他の生き物の肉も食べているのかなんて分からないけれど、少しでも可能性があるなら、なんて……。