「誘拐した人の中に大人が混ざっていると、色々と厄介になるからじゃね? 知識量とか技量とか……」
「大人は──特に日比野先生は俺達より頭のキレがいいし、厄介になるのは確かだな。俺達からすれば頼りになるけど、誘拐犯からすれば邪魔者だろうし」
火神くんと野々宮くんの言葉に、納得する。
日比野先生が僕たちに出来ないことを簡単にやってのけてしまったら、犯人側からすれば本末転倒……誘拐した意味が消えてなくなってしまう。
「それか──最初から日比野先生は、〝対象者〟じゃなかった……か、ですわね」
「どういうこと?」
手を口元に当てて考え込みながらそう発言した西園寺さんに、その発言の意味を詳しく聞きたいと首を傾げる如月さん。
「これが本当に誘拐なのだとして、誘拐犯の目的は最初から〝私たち生徒のみ〟っていうことですわよ」
「先生が、対象外……?」
「そう。皆さんから頼れる日比野先生だから、野々宮さんが言ったように邪魔者だから誘拐されなかったのか。仮に日比野先生がポンコツだったら、害は無いと判断されて今頃この場にいるのか。それとも……」
「さっき西園寺さん自身が言ったように、誘拐犯にとって邪魔者だとかポンコツだとか関係なく、はなから〝僕たち生徒のみ〟が目当てだったか……っていうことだね」
黒月くんが代弁するように言葉を紡ぐと、西園寺さんは「ええ。そうよ」と肯定してうなずく。
……誘拐犯が、日比野先生のことをどう思ってこの場に連れてきていないのかは分からない。最初から僕たち生徒だけに誘拐した目的があるのだとして、その目的がなんなのかも分からない。
「大人は──特に日比野先生は俺達より頭のキレがいいし、厄介になるのは確かだな。俺達からすれば頼りになるけど、誘拐犯からすれば邪魔者だろうし」
火神くんと野々宮くんの言葉に、納得する。
日比野先生が僕たちに出来ないことを簡単にやってのけてしまったら、犯人側からすれば本末転倒……誘拐した意味が消えてなくなってしまう。
「それか──最初から日比野先生は、〝対象者〟じゃなかった……か、ですわね」
「どういうこと?」
手を口元に当てて考え込みながらそう発言した西園寺さんに、その発言の意味を詳しく聞きたいと首を傾げる如月さん。
「これが本当に誘拐なのだとして、誘拐犯の目的は最初から〝私たち生徒のみ〟っていうことですわよ」
「先生が、対象外……?」
「そう。皆さんから頼れる日比野先生だから、野々宮さんが言ったように邪魔者だから誘拐されなかったのか。仮に日比野先生がポンコツだったら、害は無いと判断されて今頃この場にいるのか。それとも……」
「さっき西園寺さん自身が言ったように、誘拐犯にとって邪魔者だとかポンコツだとか関係なく、はなから〝僕たち生徒のみ〟が目当てだったか……っていうことだね」
黒月くんが代弁するように言葉を紡ぐと、西園寺さんは「ええ。そうよ」と肯定してうなずく。
……誘拐犯が、日比野先生のことをどう思ってこの場に連れてきていないのかは分からない。最初から僕たち生徒だけに誘拐した目的があるのだとして、その目的がなんなのかも分からない。



