汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)

 明らかにおかしい鉄の部屋。出入り口っぽい扉がひとつ、あるけれど、見た感じ施錠されているようで、開かないことはわざわざ触らなくても分かる。

 むしろ、こんなワケの分からない状況だから、へたに触らない方がいいかもしれない。──〝閉じ込められている〟。今のこの状況は、その表現が合っている。

 クラスメート全員をこの部屋へと移動させたくらいなのだから、相手はひとりじゃないのかもしれない。複数人なら……なおさら、へたに動かない方がいいかも。蜂の巣にされるのだけは、嫌だから。

 でも……そうだと仮定して、僕達全員を誘拐した理由はなんだろう?

 身代金。性的暴行。むしゃくしゃしているからという理由だけで、有無を言わされないまま殺されるだけの可能性もある……?

 頭の中がたくさんの〝?〟で埋めつくされていく。いくら考えたって、答えは見付からない。そして、考えれば考えるほど、思考は悪い方へと向かっていく。自分の置かれている状況が分かってきて、恐怖心もわきあがってきた。


「──とにかく、一度この状況をみんなで話し合って、整理しよう!」


 上杉くんの前向きな発言に、クラスメートのみんなは俯かせていた顔を同時に上げた。その両目には、わずかに漏れた希望の光を見いだしているようにも見える。


「上杉センセー。男に生理はきませーん」

「な……っ?!」


 からかうような狼谷くんの冗談とも取れる発言に、場の空気が固まる。男子たちも、寺山さんを除いた女子たちも、顔を真っ赤にさせて気まずそうに俯いた。

 狼谷くんをキッと鋭く睨んだ寺山さんだけれど、当の本人である狼谷くんは痛くも痒くもないらしく、へらへらと笑うだけ。

 なんというか……こんな状況だというのに、西藤くんは相変わらずのゲスだ。