汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)

「……どういう意味だ?」

「自分にとって甘い選択肢ばかり。〝自害〟なんて言葉も、自分に決定権があると思い込んでいるからこその発言ですわ」

「……っ」

「3択目、殺害(さつがい)。由良城慧は、自分が殺されるだなんて微塵も思わなかった愚かなオオカミさんだった、ということでしょう? まあ、とんだおマヌケさんだったおかげで、いとも簡単に仕留められましたけれど」


 西園寺さんは水無さんと同じように、野々宮くんにとっての言葉の暴力を淡々と吐いていく。

 あまりの言いように、さっき、あんなにも酷い言葉を放っていた夜桜さんが、バツの悪そうな表情を浮かべるほど。さっきのは後に引けなくなってしまっただけで、夜桜さん自身、言い過ぎたと思っているんだろうな。

 野々宮くんは俯き、何も言い返せずにいた。

 ゲームのルールが本当の本当なら、人間がここから出るにはこの場にいる人狼が全員死なないといけないから……。西園寺さんと水無さんの言動は、何ひとつ間違っていないことになるから。

 野々宮くんはきっと、とても悔しかったり悲しい気持ちを抱いているんだと思う。でも、どうしようもないことも同時に理解していて、それを今は自分の中でうまく消化できないだけ……。

 ……今は、野々宮くんのことはそっとしておいた方がいいんじゃないかと思う。恐らく、彼自身もそれを望んでいると思うんだ。

 歯を食いしばり、何も言えなくなる野々宮くんと、そんな彼を見下ろす西園寺さんと水無さん。僕はそんな3人を横目に──やがて、冷たい地面に横たわったままでいる由良城さんのもとへ、そっと近付く。

 「犬飼くん?」と不思議そうに見てくるみんなの声なんて無視して、すっ……としゃがみ込み、由良城さんの頭に手を伸ばす。