しばらくすると、うちの高校の制服を着たガラの悪い男たちが、不機嫌な顔をして狭い境内へと上ってきた。
5人くらいか。
人数だけで言えば、うちの高校の方が不利だ。
奏太は一番最後に上ってきて、ズボンのポケットに手を突っ込んだまま、偉そうに一番前に立った。
7人の男たちと対峙し、境内に緊張感が漂う。
もしかして、これからここでケンカとか始まっちゃうの?
それはそれで怖い。
地べたに座ったまま奏太を見上げていると、ふと彼と目が合った。
元はと言えばこいつのせいで怖い目に遭っているのだという気持ちもあって、私は奏太をもキッと睨みつける。
すると偉そうに立っていた彼は、ポケットから手を出し太ももに手をそえて、勢いよく頭を下げた。
「俺のせいで怖い思いさせて、ごめん」
その態度があまりにも意外で、拍子抜けした私は思わず、
「……いえ」
と許してしまった。
「俺が来たんだし、この子はもういいだろ」
奏太のその声で私は手を解放され、無理矢理立たされるなり奏太に投げつけるように乱暴に引き渡された。
勢いづいて転びそうになったのを彼が支えてくれ、ケガはせずに済んだ。
神様って、ちゃんといるんだな。
私が人生で初めてそう思ったのは、この時だったと思う。



