「あたしの家って兄弟が多いのに部屋は狭くて、友達を呼んだ事ってないんだよね」


亜耶は恥ずかしそうにそう言った。


「そうなんだ……」


本当の事だろうか?


そういえばあたしは亜耶が何人兄弟なのかも知らない。


「亜耶の兄弟って何人いるの?」


「あたしの家は6人兄弟なの。あたしが長女だよ」


「6人!」


今時珍しい大家族だ。


それなら家に友達を呼べないのはわかる。


しかも亜耶が長女ということは、下の子たちの世話だってあるかもしれない。


あたしはようやく納得した。