「こんな時間にどうしたんだろう……」


あたしは呟く。


真夜中の3時に友達から着信があるなんて、普通に考えておかしい。


栞理とはようやく仲良くなり始めたばかりだし、もしかしたら電話をかける相手を間違えたのかもしれない。


そう思ってスマホをテーブルへ戻そうとした時、スマホが手の中で震え始めた。
見ると、栞理からの着信だ。


あたしは小首を傾げながらその電話に出た。


「もしもし？」


《あ、出た》


電話に出た瞬間そう言われ、あたしはムッとしてしまった。


電話してきたのだから出るのは当然だ。


亜耶なら、絶対にこんなことはない。


「栞理？　こんな時間にどうしたの？」


《あぁ、うん。実はケンジがまだ家に戻ってないみたいなんだよね》


「え！？」


あたしは驚いて目を見開く。