「あ゙ーっ!!痛いっ!!辛いっ!!気持ち悪ーい!!!!」
ある秋の日の昼下がり。
キヨはソファの上で仰向けになりながら、1人唸っていた。
つわりは治まりつつあるのに、連日続く頭痛がキヨを心身ともに蝕んでいく。
「あー…。もうやだ…。イノリ…早く帰ってきて〜…」
段々と寂しいような、悲しいような泣きたい気持ちになってきたキヨ。
すると、フウがいない事に気がついた。
「あれ?…フウ!?フウ、どこ!?」
カナヅチで打たれているかのように痛む頭を押さえながら、キヨはフウを捜す。
家中、何処にもフウがおらず、キヨが青ざめると庭からキヨを呼ぶ声が聞こえてきた。
「……きよ!!きよ!!」
「え?フウ、どこにいるの!?」
キヨが庭に出る為にリビングの窓を開けると、靴の履いていないフウが庭をトテトテと駆け回っていた。
まだ自分で靴が履けないフウ。
どうやって庭に出たのかは謎である。
「……きよ。あい」
「ん?なぁに?」
フウはキヨに花なのか雑草なのかわからない草を渡した。
「……きよ、いたいいたい、ないない、なーいないっ」
「フウ…」
何故フウが庭にいたのかがわかったキヨは、小さなフウを力一杯抱きしめた。
「ありがとう、フウ。大好きよ」
「……ふう、きよ、しゅちー」
フウはニマッと笑うと、キヨのほっぺにキスをした。
花を摘んでくれたフウ。
小さい頃ひまわりを摘んできてくれたカゼにそっくりだった。
ある秋の日の昼下がり。
キヨはソファの上で仰向けになりながら、1人唸っていた。
つわりは治まりつつあるのに、連日続く頭痛がキヨを心身ともに蝕んでいく。
「あー…。もうやだ…。イノリ…早く帰ってきて〜…」
段々と寂しいような、悲しいような泣きたい気持ちになってきたキヨ。
すると、フウがいない事に気がついた。
「あれ?…フウ!?フウ、どこ!?」
カナヅチで打たれているかのように痛む頭を押さえながら、キヨはフウを捜す。
家中、何処にもフウがおらず、キヨが青ざめると庭からキヨを呼ぶ声が聞こえてきた。
「……きよ!!きよ!!」
「え?フウ、どこにいるの!?」
キヨが庭に出る為にリビングの窓を開けると、靴の履いていないフウが庭をトテトテと駆け回っていた。
まだ自分で靴が履けないフウ。
どうやって庭に出たのかは謎である。
「……きよ。あい」
「ん?なぁに?」
フウはキヨに花なのか雑草なのかわからない草を渡した。
「……きよ、いたいいたい、ないない、なーいないっ」
「フウ…」
何故フウが庭にいたのかがわかったキヨは、小さなフウを力一杯抱きしめた。
「ありがとう、フウ。大好きよ」
「……ふう、きよ、しゅちー」
フウはニマッと笑うと、キヨのほっぺにキスをした。
花を摘んでくれたフウ。
小さい頃ひまわりを摘んできてくれたカゼにそっくりだった。