あの日以来、わたしはお昼休みになると沙莉に誘われる前にすぐに教室から消えることにしていた。


お昼休みだけじゃなくてその前の休み時間に沙莉に誘われたときは、うなずくけれど。

お昼休みになったら、「先生に用事がある」とかなんとか言って、がんばって避けていた。



なんだか気まずくなりそうで、行きたいと思えなかったし。
あの4人は4人だからこそ仲良いんだし、わたしがいたら邪魔だしね。


あの大切な関係に、これ以上足を踏み込むことはしたくなかった。


そう思いながら1週間くらいこの生活を続けていた。



今日もチャイムが鳴ってすぐにお弁当を持って教室を出てきた。

食堂がある隣の一号館ではなくて、この教室がある二号館の1階にある理科室を目指す。


最初は中庭とかいろんなところで食べていたけれど、その理科室はカギは開いてるし人は来ないしで好都合の場所だとわかったんだ。