わたしのカンちがいかもしれないけど、皐くんも若菜のこと……。



若菜はふたりのこと、どう思ってるのかな。
なんだか複雑な気持ちだなあ。



「華純? どうしたの?」



いろいろ考えているわたしの表情が暗く見えたのか、若菜は心配そうな顔をしてそう聞いてきた。



「ううん、なんでもないよ!」



そう答えると、若菜は「それならいいけど」と言って、また話を続けた。


そのあともたわいのない話をしながら歩いていると、気がつけば目の前にはきらびやかな世界が広がっていた。



駅のロータリーの真ん中にそびえ立つ日本の大きな木はクリスマスツリーとしてきれいに彩られている。


この田舎の町でこんなにもきれいなイルミがあるのはこの駅くらいらしい。

だからこそすごく力を入れてるみたいで、とってもきれい。