そんな時、クリスマスの代表的なBGMが流れ、ツリーの近くのモニターがカウントダウンを始めた。



「ったく、間に合わねーかと思った」



「え?何が?」



「お前が準備おせーから、これ見せれねーかと思った」



「これ…?」



3、2、1………



カウントダウンとともに目の前のクリスマスツリーがキラキラとカラフルに光り出す。



「わぁっ……」



「これだけじゃねーよ」



宙がそう言うのと同時に、周りの木々も光り出す。



葉もすっかり落ちてしまっていた淋しい木々が白い光をまとっている。



それだけじゃなくて、地面にも雪の結晶が映し出された。



プロジェクションマッピング……



それはとても綺麗だった。



「どう、気に入った?」



ぶっきらぼうに言う宙だけど、なんとなくそわそわしている。