「ありがとう。宙からもありがとうって伝えといて?」
「ん、わかった」
袋から取り出すと、より一層美味しそうな甘い匂いが漂う。
「いただきますっ!」
夜中に食べたら太る?
健康に悪い?
そんなの関係ない!
食べたいものは食べたい!!
自分の欲に任せて、マフィンを口に運んだ。
「んーっ、美味しいっ!絶品!!」
「それは母さん喜ぶ」
宙はまるで自分に言われているように喜んでいた。
「ごちそうさま!…よし、バイバイ宙!」
「は?なんでバイバイなんだよ」
「だって、マフィン渡しに来てくれたんでしょ?終わったんだし、バイバイ」
「冷たいなお前……俺はせっかく…」
俺はせっかく…?
まだなにか用事?



