隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。




***



「───できた!」



日も暮れ始めた頃、そんな歓声の声が上がった。



長々とかかってしまった準備も終わり、綺麗に装飾された教室を見渡してみんなが喜びの笑顔を浮かべる。



「…それで、肝心な劇なんだけど」



喜びをみんなでかみしめた後、リーダーが話し始める。



楽しい準備の時間で忘れていた。



明日は私の大舞台。



「これまで、たくさん練習してきたし、昨日のリハもなかなか良かった。練習と同じように、それ以上に楽しんで頑張りましょう!」



そんなリーダーに続いて、みんな「おーっ!」と手を高く上げて答えた。



リーダーの話も終わり、「また明日」と帰っていくクラスメイトたち。



「茉奈ちゃん、明日頑張ってね!」



「すっごく演技上手になったよ!明日は舞台袖で応援してるねっ」



帰り際に、声をかけてくれるみんな。



それは女子だけじゃなくて、男子からも応援の声を受けた。