「いっただきまーす!」
パクッと口に唐揚げを入れる。
その瞬間口の中に広がるジューシーな肉汁とスパイシーな香り。
やっぱりお母さんの唐揚げは絶品!
満足のいくまで食べられた私は、すっかりご機嫌。
なんか宙のこともどうでも良くなってきた。
「お母さん、また今度唐揚げ作ってね!」
キッチンで夕飯の支度をするお母さんに向かって叫ぶ。
「いつかね?その前に自分で作れるようになってもらわなくちゃ」
…ん?自分で?
いや!
「無理無理無理!だって私、料理なんて1つもできないんだよ?」
そんな私がこんな高度な揚げ物なんて!
「唐揚げなんて案外簡単よ?」



