隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。



「なになに、どういうこと?」



「気にしないで、茉奈ちゃんっ」



気にしないでって言われてもね?



気になるよ……



「あ、そうそう。たっくん、宙に何かした?」



土曜日からおかしいんだけど、と伝える。



ケンカがないのも、宙が突っかかってこないからだし、妙に優しいし。



それも4人でお泊まりした次の日から。



宙に何かあったとしたらたっくんしかいない。



「俺は何も。な、宙?」



「……」



ニコッと笑うたっくんとは対称的に、無言になる宙。



これは、絶対何かあった。



「ねぇ、教えてよー!」



このままじゃ、変に絡みづらくて仕方がない!



私がそう訴えても宙もたっくんも、すみれでさえも何も教えてくれなかった。