隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。



ちらっと見ただけなのに……



「待ってよ、宙っ」



私も追いかけて雑貨屋さんに入る。



───わあっ。



見た目よりも広い店内には、見えていなかった可愛い雑貨がたくさん並んでいる。



あ、あれも可愛い、これも可愛いっ!



「あっ、これめっちゃ可愛い…」



店内の奥で見つけたクマの置物。



ちょこんと切り株に座るクマは、ちょっぴり不機嫌そうな表情をしている。



なんか…機嫌が悪い宙に似てるかも……。



「ふふっ」



思わず笑みがこぼれた。



「たしかに可愛いんじゃね?」



「…?」



宙が……



宙が認めた。