「じゃあなんでドライヤーなんてかけてあげてるの? なんで茉奈ちゃんのリクエストに答えて料理してんの?」 「別に。仕方なく」 「……これもウソだね。本当は好きな笑顔を見たいだけなくせに」 図星だ。 そう言われると何も言えない。 さすが竜也。 俺のことはお見通しだな。 バレてなきゃなんとでも言い訳くらいはできるが…… 竜也のことだ。 優しいふりして、鋭い言葉でドカドカと入ってくる竜也には参ってしまう。