茉奈とは幼なじみで、隣人である茉奈の家族には、日頃からお世話になっている。
関係も深く、信頼もされている俺。
必死にお願いされれば、断ることはできない。
日頃の恩返しも込めて、今回は引き受けることにした。
「ふーん。それで、どうなの?好きな子との同居生活は」
「………」
いきなり来たこの質問。
竜也は、俺が茉奈を好きだと知っている。
というか、バレていた。
「別に、何もねーよ」
同居をしたからと言って、何かがあるわけじゃない。
ただ茉奈の母さんに頼まれたように、家事をこなしているだけ。
特に何かあるといえば、毎日ケンカが絶えない事だ。



