人の姿をしていたら、あんぐりと口を開いているだろう。
「ああ、女子なのにあんなに脚を出して……。
男が褌一丁で水浴びしているんじゃないんだぞ。
家の中ならまだしも、こんなに人間のいる場で、男だってたくさんいるというのに」
「あんた、そんなこと言ってたら夏大変だよ。
ああいう恰好で街歩く女の人、いっぱいいるもん」
「な、なにっ!?
どうなっているんだこの時代の女子たちは!
……あっ、思葉、まさかおまえもあのような不埒な恰好をしてはいるまいな!?」
「そりゃあもちろん、その方が少しは涼しくなるし楽だし」
薄手のカーディガンやパーカーを羽織るようにはしているが、思葉の夏の恰好は基本キャミソールにショートパンツだ。
玖皎が見たら卒倒するかもしれない。
ちなみに永近は服装に関しては「思葉の好きにせい」というスタイルなので何も言われない。
それもあって、思葉の恰好は野暮ったくならずダサくならない範囲でどんどん緩いものになっていた。
仲のいい霧崎綾乃(きりさき あやの)や武川実央(むかわ みお)のような、女の子らしい服装はどうにも苦手である。



