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(相談って、一体どういう内容なんだろう……)
松山の言葉がどうしても気になって、午後の授業はまったく頭に入らなかった。
何度もぼうっとしたせいで板書を写しそびれてしまい、実央に両手を合わせてノートの写メを取らせてもらったのだ。
放課後になり図書委員の仕事をしているときも集中できず、図書の貸出と返却の処理を何度も間違えてしまい、一度パソコンをフリーズさせてしまった。
頭が真っ白になり、あわてすぎた挙句強制終了に走らなかった自分を褒めてやりたい。
気づいた中谷がフォローに入ってくれたのでどうにかなったが、申し訳なさでいっぱいだった。
「どうしたの、皆藤さん。
こんなにたくさん失敗するなんて、皆藤さんらしくないわね」
「す、すみません……」
「新学期が始まったばかりで、自分でも気づかないうちに疲れているのかもしれないわね。
昨日に続いて今日も一人だし、大変なら早退しても大丈夫よ?」
「いえ、平気です。ちゃんとやります」
少しだけ休憩を挟んでからはほとんど失敗すること失敗することなく、気が付けば終了時間近くになっていた。
貸出処理を行った本の番号を確認していると、カウンターに誰かが近づいてくる。
まだ借りたい人がいるのかと顔をあげてみれば、そこには松山がいた。
思葉はかなり驚いた表情になったが、松山は少しも気にしない調子でにっこりした。
「皆藤さん、図書委員の仕事お疲れ様。
もうそろそろ終わるのかしら?」
「うん、あと貸出した本の冊数書いて、忘れ物がないかチェックしたらおしまいだよ」



