「椿ちゃん!

7番街の外れでクマちゃんが出ちゃったって!行くよー!」





「クマちゃんって言ってますけど、絶対凶暴なクマだよね!?

前『シカちゃんが〜』とか言ってツノが1m以上ある超絶怖いシカだったもん!」




「椿さん、シロは放っておいて早く私と一緒に向かいましょう」




「あれ、僕はー?」




龍矢、ナミ誘拐事件(?)から早1ヶ月が過ぎ。



もう季節は真夏。


ホント、この世界の気候は日本に似ていて四季が感じられる。



私も大分管理委員会に慣れてきたところ。




「椿さん、急ぎましょう!」



「はい!」




私に指示を出してくれるのは、管理委員会の特務補助隊…別名"サポート課"から来た、シロさんと同い年というメガネの女の先輩。


…通称、メガネちゃん。



私はメガネ先輩って呼んじゃってる。




シロさんと同期の魔法使いらしいけど、メガネ先輩は半世界産まれ半世界育ち。



だから学園も違い、長月宮には通っていないのだとか。