あなたとの出会いは最悪だった。 

思い返せばなぜあの日私はそこにいたのだろうか。
 
それはとある日の夜だった。

「ったく!毎晩毎晩見張りだ偵察だなんていって治安の悪い京の街を女一人で歩かせるか?ふつー。」私の名は、天川 氷桜
(あまかわ ひさ)って事になってるんだけど本当は"徳川"なんだよね。
そう。本当は江戸幕府第14代将軍徳川  家茂の母違いの妹なんだ。
どうしてそんな私がここにいるかって? 
それはね、家茂兄さんのお母さんが
私の事を嫌って私がまだ幼い頃に城下町へ
捨てたからなんだよ。
それで今は、京お金持ちに雇われて刀を片手に京の治安を維持するため動いているってわけですよ。
っと、お。話声が聞こえてくる。
「あぁそうだ。そう新選組の近藤を近頃
暗殺する事になった。」
新選組の近藤?    あぁ。あの狼集団の頭か。う〜ん。どうしたものか。
私が一人考えてると腰に差してあった刀がかちゃ。と音をたてた。
「誰だ!!!」おーっとヤバイですよ。
ここはそーと息を潜めていようか。
しかし男はこちら側へとどんどん近づいて来る。その時「新選組だ!お前達は長州藩だな!」そう、声がひびいた。