よくよく考えてみれば、暑い中何やってんだろう。



「もう大丈夫。

ありがとう」


と言って、離れようとした。



だけど若王子は、腕の力を弱めてくれなかった。



それどころか私の頭を支えていた腕は、どんどん下に下がって私の胸辺りに来た。



はっ!?


若王子は私を抱き締めた。



「何やってんの!?

離して‼」



「閉じ込められた時に考えることは、こういうのだろ。


それが醍醐味って言うヤツじゃね?」



知らないよ‼


た、確かに世間一般からしたらそうかもしれないけど…。




若王子にやられても、全然嬉しくない。