すると、匠くんはまるで毒味をするかのような食べ方をする。 そんなに私って信用ならない!? しょげていると、隣から声が聞こえた。 「ん、上手い。」 …た、たくみくんが 「匠くんが私のことを誉めた!?」 「ただ素直な感想を言っただけだけど」 「匠くんってばツンデレ? え、そうなの?」 「まだなにも言ってねぇ つーかちげーし。」 初めて誉められて、私のテンションは一気に上がる。 同時に、嬉しさが込み上げてくる。 …私、料理だけは上手くて良かった!! このときは、こころからそう思った。