オレは、障壁を正木の胸に叩き付けた。 純白の正六角形が黒服を焼き焦がす。 煙と異臭があがる。正木が絶叫する。 左の手のひらに熱を、白い光を集める。正木の腹を突き上げる。 衝撃波が起こった。正木が吹っ飛んだ。 オレは跳ね起きた。 仰向けに倒れた正木を見やる。 防弾チョッキの胸と腹が破れていた。ヤケドを負った皮膚。 呼吸してるのが見て取れる。白目を剥いて気絶している。 パンッ! 銃声が響いた。ハッとして振り返る。 「海牙!」 「まだ無事ですよ!」 逃げ回る海牙に、世良が銃口を向けている。