海牙が口ごもった。 理仁が代わりに言った。 「どこかにいるのかもしれないね。ドッペルゲンガー的に。でもさ、一般的に平和な感じで生きてはいない。だって、師央は未来、見てきてるよね? 自分そっくりの親戚なんて、いないでしょ?」 師央がうなずく。 理仁が顔から笑みを消した。 「考えられるシナリオとしてはさ、次はたぶん、師央が死ぬ」 ガン、と頭を内側から殴られたような衝撃。 「ちょっと、待てよ、おい」 自分が死ぬ未来を見たときよりショックだ。 師央が、この時代で死ぬ?